日本一細長い佐田岬半島の、日本一海に近い大久小学校。(自称)
学校(海抜9m)の南側正面には、宇和海が大きく広がっています。また、地域のほとんどが土砂災害警戒区域に指定されているため、大地震発生時には津波と土砂災害が予想されます。
令和3年度、「学校防災教育実践モデル地域研究事業」の指定を機に、家庭・地域・行政や防災の専門家と連携・協力することで学校安全体制の再構築を目指しています。
その取組が高く評価され、令和4年度には、「愛媛県学校安全優良学校」として表彰されました。
本年度もこれまでの取組を進化させ、防災教育の充実を図っていきたいと考えています。
6月21日(水)、防災参観日を行いました。
1 防災講演会
松山市星岡地区で生活されている防災インストラクターの平岡真由美さんに、地域での取組を写真を交えながら紹介していただきました。
演題は、「人と地域が好きになる ~防災はまちづくり~」



大きな学びが、いくつかあります。
① 防災のポイントは、まちづくり
普段からの声掛け、集まり、協働活動、ときには集まって考えを出し合うことが最も大切。お互いを知るために、メッセージを書いた黄色いハンカチを桜並木の下に掲げる取組をされています。
② 黄色いハンカチ
黄色い物を玄関先に掲げ、無事避難したことを知らせる。これによって、確認作業を格段に減らすことができ、黄色い物が掲げられていない家に早く救助に行くことができます。
③ 自助・共助・ご近助
このような取組を重ねることで、自助・共助・そして「ご近助」の意識を高めることができます。
④ ドローンの活用
ドローンを活用した防災も進められています。上空からの被災状況の確認、捜索、物資の輸送等その用途はかなり広がります。
実演をしていただく予定でしたが、雨天だったため体育館で飛ばし、上方からの撮影をスクリーンで見ました。
また、水中ドローンも展示していただき、その用途についても聞くことができました。


2 地震・津波避難訓練
緊急地震速報が聞こえるや否や、子どもたちは、すぐさま机の下に隠れたり、机がないときにはだんご虫の姿勢をとります。



その後、指示に従ってヘルメットを着用し、運動場に避難。
津波の恐れがあるという設定で、最後は高い場所にある大久診療所まで頑張って歩きました。小雨の降る中での訓練になりましたが、災害はいつ起こるか分かりません。今回は、悪天候という条件下での避難の仕方を学ぶことができて、よかったと思います。
3 引き渡し
引き渡しカードを確認し、子どもたちを引き渡します。
しかし、もしこの場所よりも危険性がある場所に移動される場合は、引き渡しをお断りする場合もあり得ます。東日本大震災での教訓です。

保護者の皆様には、子どもたちの避難訓練の様子や学校の避難体制を見ていただき、アンケートをとりました。
こうして、防災教育を更に充実させていきたいと考えています。